あっという間に12月。年末年始の準備で忙しくなる時期ですね。
「取引先やお客様への、年末年始の休業案内。いつ送ればいいんだろう?」
「失礼のないようにしたいけど、どんな内容を書けばいいの?」
「SNSや自動返信用の例文も知りたい!」
そんなお悩みを抱えていませんか?
年末年始の休業案内は、日頃の感謝を伝えつつ、お客様や取引先のスケジュール調整をお手伝いする「思いやりのバトン」のようなもの。
この記事では、言葉のプロである「コトバノモリ」が、マナーの基本からコピペで使える例文まで、中学生にもわかるように丁寧に解説します!
この記事でわかること
- 年末年始の休業案内をいつ、誰に送るべきか
- 失礼のない案内に必要な必須項目チェックリスト
- コピペOK!相手・媒体別の例文テンプレート(ビジネス/親しみやすい/SNS/英語)
そもそも年末年始の休業案内はなぜ必要?
年末年始のお休みは楽しみなものですが、会社やお店としては、お客様や取引先に「いつからいつまでお休みなのか」を事前にお伝えする義務があります。
もし連絡がなかったら、どうなるでしょう?
「年内に届くと思って商品を注文したのに、発送されなかった!」
「緊急の用事があるのに、電話が全然つながらない…」
こんなふうに、相手を困らせてしまうかもしれません。
休業案内をしっかり送る目的は、大きく分けて3つあります。
- 日頃の感謝を伝える大切な年末の挨拶「今年も一年、ありがとうございました」という感謝の気持ちを伝える絶好の機会です。
- 取引先やお客様のスケジュール調整を助ける「思いやり」相手はあなたの会社の休業日に合わせて、発注や納品の予定を組みます。早めに知らせることは、相手の仕事をスムーズにする「思いやり」なのです。
- 「いつから休みなの?」という問い合わせを減らし、業務をスムーズに事前に告知しておけば、休業間際の問い合わせ電話やメールが減り、年末の忙しい業務に集中できます。
コトクマたかが案内状、と思わずに。「今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします」という大切なご挨拶として、心を込めて準備しましょう。
【基本マナー】休業案内はいつまでに送る?タイミング早見表
「いつ送るか」は、とても重要です。早すぎると忘れられてしまい、直前すぎると相手のスケジュール調整が間に合いません。
相手が「年内にこれを終わらせたい」と考えていることを想像して、行動しましょう。
送付タイミングの目安
| 相手 | 送付時期の目安 | 理由 |
| 取引先(特に発注が絡む場合) | 12月上旬~中旬(休業の2~3週間前) | 年内の最終発注日や納品日を調整してもらうため |
| 顧客(BtoC) | 12月中旬(休業の1~2週間前) | 予約や購入の最終日を周知するため |
| ホームページ・SNSでの告知 | 12月上旬~中旬 | いつ見ても情報がわかるように早めに掲載 |
| 社内 | 12月上旬 | 年末調整や最終業務日のリマインドも兼ねて |



特にBtoB(企業間取引)の場合は、「最終発注日」のデッドラインが重要です。相手の迷惑にならないよう、12月の第1週か第2週には第一報を送るのがベストですよ。
休業案内に盛り込むべき必須項目チェックリスト
案内文を作るとき、情報が漏れていては意味がありません。「結局、年内の最終発送はいつなの?」と追加の質問が来てしまっては二度手間です。
以下のチェックリストを使って、必要な情報がすべて入っているか確認しましょう。
休業案内の必須項目チェックリスト
- [ ] 件名: 「年末年始休業のお知らせ」と一目でわかるように
- [ ] 挨拶: 日頃の感謝を伝える言葉(+時候の挨拶)
- [ ] 休業期間: 「いつから、いつまで」を明確に(曜日も書くと親切)
- [ ] 最終営業日・年始営業開始日: 年内の最終対応日と、新年のスタート日
- [ ] 休業中の対応: 緊急連絡先、メール返信、商品発送のルール
- [ ] 結びの挨拶: ご不便をおかけするお詫びと、来年への変わらぬご愛顧を願う言葉



休業期間は「12月29日~1月3日」のように書くだけでなく、「12月28日(木)まで通常営業」「1月4日(木)より通常営業」のように、前後の営業日も書くと、とっても親切ですよ!
【シーン別】コピペで使える!年末年始休業案内の例文テンプレート集
1. 【メール】取引先向け(丁寧・フォーマル)
最も基本となる、丁寧なビジネスメールの例文です。
件名:年末年始休業のお知らせ(株式会社コトバノモリ)
本文:
株式会社〇〇
〇〇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社コトバノモリの〇〇です。
早いもので、年末のご挨拶をさせていただく時期となりました。
貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
本年も格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、誠に勝手ながら、弊社の年末年始の休業日を下記のとおりとさせていただきます。
【年末年始休業期間】
2025年12月27日(土)~ 2026年1月4日(日)
※年内最終営業日:2025年12月26日(金)18:00まで ※年始営業開始日:2026年 1月 5日(月) 9:00より
休業期間中にいただきましたお問い合わせにつきましては、
2026年1月5日(月)以降、順次対応させていただきます。
皆様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
明年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願いいたします。
略儀ながらメールにて、年末のご挨拶とさせていただきます。
どうぞ良いお年をお迎えください。
敬具
(署名)
2. 【メール】お客様向け(親しみやすく)
美容室、カフェ、ECサイト、個人事業主の方におすすめの、少し柔らかい例文です。
件名:【コトバノモリ】年末年始の営業日についてのお知らせ
本文:
〇〇様
いつもコトバノモリをご利用いただき、誠にありがとうございます。
今年も残すところあとわずかとなりました。
寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、当店では下記の期間を年末年始のお休みとさせていただきます。
■ 年末年始休業期間
2025年12月29日(月)~ 2026年1月3日(土)
■ 年内の営業
2025年12月28日(日)17:00まで
■ 新年の営業 2026年 1月 4日(日)10:00より
休業期間中のお問い合わせやご予約は、留守番電話またはメール(XXXX@example.com)にて承りますが、
ご返信は1月4日(日)以降となりますこと、ご了承くださいませ。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
2026年も、皆様にお会いできることをスタッフ一同楽しみにしております。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。
(署名・店名・連絡先)
3. 【ホームページ・ブログ】掲載用
トップページのお知らせ欄やブログ記事で使います。訪問者がすぐわかるように、簡潔に書きましょう。
タイトル:年末年始休業のお知らせ(2025-2026)
本文:
お客様 各位
平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
誠に勝手ながら、以下の期間を年末年始休業とさせていただきます。
■ 休業期間
2025年12月28日(日)~ 2026年1月4日(日)
■ 年内最終営業
2025年12月27日(土)18:00まで
■ 年始営業開始
2026年1月5日(月)9:00より
休業期間中にいただいたお問い合わせにつきましては、年始営業日より順次ご対応させていただきます。
お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
4. 【SNS】Instagram・X(旧Twitter)用
短く、わかりやすく伝えるのがコツです。特にInstagramは画像(営業日カレンダーなど)とセットで投稿しましょう。
X(旧Twitter)用:
【年末年始休業のお知らせ】
いつもありがとうございます!コトバノモリです
誠に勝手ながら、下記の期間お休みをいただきます。
お休み:12/29(月)~1/4(日)
年内最終:12/28(日) 17時まで
年始開始:1/5(月) 10時から
ご不便をおかけしますが、よろしくお願いいたします!
皆様、良いお年を
Instagramキャプション例文:
いつもコトバノモリをご利用いただきありがとうございます。 年末年始の営業日についてお知らせです
休業期間:2025年12月29日(月)~2026年1月4日(日) 年内最終営業:12月28日(日) 17:00まで 年始営業開始: 1月 5日(月) 10:00より
※休業中もDMは確認できますが、お返事は1/5(月)以降となります。
今年もたくさんのご来店、本当にありがとうございました!
2026年も皆様の笑顔にお会いできるのを楽しみにしています。
どうぞ良いお年をお迎えください
#年末年始のお知らせ #営業日 #コトバノモリ #(店名)
5. 【店舗】貼り紙・ポスター用
通りすがりの人にもわかるよう、とにかく「日付」を大きく、目立たせることが重要です。
(例)
年末年始 休業のお知らせ
日頃より当店をご利用いただき、
誠にありがとうございます。
誠に勝手ながら、
12月29日(月)~ 1月4日(日)
までお休みさせていただきます。
年始は 1月5日(月) より
通常営業いたします。
ご不便をおかけしますが、
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
店主
6. 【自動返信】休業期間中のメール設定用
休業中にメールをくれた方への自動応答メッセージです。「いつから返事がもらえるか」を明記します。
件名:【自動応答】年末年始休業のお知らせ(株式会社コトバノモリ)
本文:
このメールは自動返信メールです。
お問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
株式会社コトバノモリでございます。
誠に勝手ながら、当店は
2025年12月27日(土)~ 2026年1月4日(日)
の期間を年末年始休業とさせていただいております。
いただきましたお問い合わせにつきましては、
年始営業開始日の2026年1月5日(月)以降、
担当者より順次ご返信させていただきます。
恐れ入りますが、今しばらくお待ちいただけますようお願い申し上げます。
(署名)
7. 【英語】海外の取引先・お客様向け
シンプルな英語の例文です。
Subject (件名): Notice of New Year’s Holiday Closure
Body (本文):
Dear valued customer/partner,
Thank you for your continued support.
Please be advised that our office will be closed for the New Year’s holidays during the following period:
Holiday Period: From December 28, 2025 (Sun) to January 4, 2026 (Sun)
We will resume business as usual on January 5, 2026 (Mon).
For any inquiries received during the holidays, we will respond sequentially from January 5th.
We apologize for any inconvenience this may cause and appreciate your understanding.
We wish you a wonderful holiday season and a Happy New Year.
Best regards,
(Your Name / Company Name)



例文はあくまでベースです。特に親しいお客様には、「今年も〇〇様には大変お世話になりました」など、ひと言個別のメッセージを添えると、グッと心がこもりますよ。
【業種別】ここも注意!年末年始案内のプラスα
ECサイト(ネットショップ)の場合
休業中も注文は受け付けるのか、それともサイト自体がメンテナンスに入るのかも重要です。
<例文に加える一文>
- 年内の商品発送は、2025年12月26日(金)午前中までのご注文分とさせていただきます。
- それ以降のご注文につきましては、2026年1月5日(月)より順次発送いたします。
- 休業期間中も、オンラインストアでのご注文は通常通り承っております。
BtoB(受発注がある業種)の場合
相手の「年内に納品してほしい」というニーズに応えるためのデッドラインをはっきりさせます。
<例文に加える一文>
- 年内納品をご希望の場合、誠に恐れ入りますが2025年12月19日(金)までにご発注いただけますようお願いいたします。
- 年内最終出荷日:2025年12月26日(金)
- 年始初回出荷日:2026年 1月 5日(月)



特にECサイトは「〇日までに注文すれば年内に届く」という情報が、お客様の購買意欲に直結します。早めに、そして目立つ場所に告知しましょう!
【社内向け】年末年始休業の案内はどうする?
お客様や取引先への案内(対外的な案内)が決まったら、社内にも正式に周知しましょう。
<盛り込むべき内容>
- 正式な休業期間(最終営業日・開始日)
- 各種締め切り(経費精算、最終勤怠登録など)
- 大掃除の予定日
- 休業期間中の緊急連絡体制(システム障害など)
- 年末年始の挨拶(経営層から)
例文(社内メール・チャット用)
件名:【周知】年末年始休業および各種締切について
本文:
社員各位
お疲れ様です。総務部です。
2025年度の年末年始休業について、下記の通り確定しましたのでお知らせします。
- 年末年始休業期間2025年12月27日(土)~ 2026年1月4日(日)※最終営業日:12月26日(金)※年始営業開始日:1月5日(月)
- 大掃除について12月26日(金)15:00~17:00詳細は各部署で調整してください。
- 各種締切・経費精算:12月25日(木)12:00まで・勤怠登録:12月26日(金)18:00まで
- 休業期間中の緊急連絡先(システムトラブル等、緊急時の連絡フローを記載)
年末に向け業務多忙とは存じますが、各自スケジュール調整のうえ、遺漏のないよう対応をお願いします。
良い新年を迎えましょう。



社内向けは、感謝よりも「業務の締め切り」を明確にすることが大切です。チャットツールなどで早めにリマインドしましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 年末年始の休業案内メール、時候の挨拶(師走の候など)は必須ですか?
A1. 必須ではありませんが、丁寧な印象を与えるために使われることが多いです。
「師走の候(しわすのこう)」や「寒冷の候(かんれいのこう)」は、12月上旬から中旬に使われる漢語調の挨拶です。少し堅いと感じる場合は、「早いもので、年末のご挨拶をさせていただく時期となりました」や「寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか」といった、柔らかい口語調の挨拶を使うと親しみやすくなります。
Q2. 休業案内は年賀状と一緒にしてはいけませんか?
A2. おすすめしません。理由は2つあります。
- 届くタイミングが遅すぎる: 年賀状は元旦(1月1日)以降に届きます。休業期間が始まってから案内が届くことになり、意味がありません。
- 目的が違う: 年賀状は「新年のご挨拶」、休業案内は「業務連絡」です。目的が違うものは、分けるのがマナーです。
Q3. 休業期間中に緊急の連絡があった場合はどうすればいいですか?
A3. 事前に「緊急連絡先」を決めて、案内文に記載しておくのがベストです。
ただし、個人商店などでそれが難しい場合は、「休業期間中にいただいたご連絡は、1月〇日より順次対応いたします」と明記し、休業明けに誠意をもって対応すれば問題ありません。無理に24時間対応する必要はありませんよ。
Q4. 「仕事納め」「仕事始め」という言葉は使ってもいいですか?
A4. 社内向けの連絡では問題なく使えます。
ただし、社外(取引先やお客様)向けの丁寧な案内では、「年内最終営業日」「年始営業開始日」といった言葉を使う方が、よりフォーマルで誤解のない表現になります。
まとめ:丁寧な休業案内で、気持ちよく新年を迎えましょう
今回は、年末年始の休業案内の書き方とマナー、そして例文をご紹介しました。
- 目的: 感謝を伝え、相手のスケジュール調整を助けること
- 時期: 12月上旬~中旬(休業の1~2週間前)がベスト
- 必須項目: 休業期間、最終・開始営業日、休業中の対応
- コツ: 相手や媒体に合わせて、トーン(丁寧さ)を変えること
年末年始の休業案内は、今年一年の感謝と、来年への「よろしくお願いします」という気持ちを伝える大切なコミュニケーションです。
この記事のチェックリストや例文を参考に、あなたの会社やお店に合った、心のこもった案内を作成してみてくださいね。

