今年も残すところあとわずか。「忙しくて気づけば年末…年賀状の準備がまったくできていない!」と焦っていませんか?
パソコンを開く時間がなかったり、プリンターのインクが切れていたり、予期せぬトラブルで印刷が間に合わないことは誰にでもあります。でも、大丈夫です。今からでも打てる手はありますし、もし元旦に間に合わなくても、誠意を伝える方法はあります。
この記事では、言葉とマナーの視点から、ピンチを乗り切るための以下のポイントを解説します。
- 今の時期(日付)ごとに、何を目指せばいいかがわかる判断基準
- 当日〜翌日で完成!最速で年賀状を印刷する3つの方法
- 遅れて届いても失礼にならない「お詫びの一言」と寒中見舞いのマナー
年賀状の印刷が間に合わない!まずは「日付」でやるべきことを判断しよう
焦る気持ちを一度落ち着けて、まずは「今日が何日か」を確認しましょう。年賀状には「元旦に届く期限」や「年賀状として出していい期間」があります。現在の日付によって、選ぶべき手段やゴールが変わります。
| 現在の日付 | 目標・アクション | 優先すべき手段 |
| 〜12月25日 | 元旦到着が可能 | 自宅印刷、ネット印刷、コンビニ |
| 12月26日〜28日 | 元旦〜三が日到着を目指す | コンビニ印刷、特急ネット印刷 |
| 12月29日〜1月7日 | 松の内(1/7)までに届ける | コンビニ印刷、投函時に速達も検討 |
| 1月8日以降 | 寒中見舞いとして出す | 寒中見舞い用ハガキを用意 |
12月25日〜28日:まだ元旦に届く可能性あり!スピード重視で
一般的に、12月25日までに投函された年賀状は元旦に届くとされています。26日〜28日頃の投函でも、近隣地域であれば元旦に間に合う可能性があります。「できるだけ早くポストに入れる」ことを最優先に、作成時間の短い方法を選びましょう。
12月29日〜1月7日:元旦には遅れるが「年賀状」として出してOK
この時期になると元旦到着は難しいですが、1月7日(松の内)までであれば「年賀状」として出して問題ありません。「遅れてごめんなさい」という気持ちを一言添えれば、相手もあなたの近況を知れて嬉しいはずです。諦めずに出しましょう。
1月8日以降:年賀状ではなく「寒中見舞い」に切り替える
松の内(一般的に1月7日、地域によっては15日)を過ぎたら、年賀はがきではなく「寒中見舞い」として挨拶状を出します。これは季節の挨拶状なので、お正月のお祝いムードではなく、相手の健康を気遣う落ち着いた内容にします。
コトクマ「元旦に着かないと失礼だ」と思い詰めないでくださいね。お正月休みの間に、こたつでゆっくり年賀状を読むのも楽しみの一つ。遅れても、あなたの言葉が届けば相手は嬉しいものです。
【緊急度別】年賀状を最速で印刷・作成する3つの方法
「とにかく時間がない!」という時に頼りになる作成方法を3つご紹介します。それぞれの特徴を知って、自分に合うものを選んでください。
1. 【最速・当日】コンビニのマルチコピー機を活用する
最も速いのが、セブン-イレブンやローソン、ファミリーマートなどのコンビニにあるマルチコピー機を使う方法です。
- 方法: スマホの「年賀状アプリ」や「ネットプリントアプリ」でデザインを作り、予約番号をコンビニで入力するだけ。
- メリット: 24時間いつでも印刷可能。インク切れの心配がない。その場でハガキを買って投函まで完了できる(※備え付けの私製はがきに切手を貼る必要がある場合も多いため要確認)。
- 注意点: 写真用紙のような高画質を求める場合は、対応している店舗か確認が必要です。また、持ち込みハガキ(インクジェット紙など)は紙詰まりの原因になるため使えない機械が多いです。
2. 【翌日〜】特急対応のネット印刷サービスを使う
大量に枚数がある場合や、宛名書きまで任せたい場合はネット印刷が便利です。
- 方法: 「しまうまプリント」や「おたより本舗」など、Webサイトから注文。
- メリット: プロの印刷品質できれい。宛名印刷も依頼できるため、手書きの手間がゼロになる。「最短即日出荷」を選べば翌日〜翌々日には手元に届くことも。
- 注意点: 年末ギリギリは注文が殺到し、納期が延びる可能性があります。必ず「現在の出荷予定日」をサイトで確認してください。
3. 【自宅】プリンターを使う時の注意点(インク切れ・故障)
自宅のプリンターを使うのが一番手軽に思えますが、この時期はリスクもあります。
チェックリスト:
- [ ] インクの残量は十分か?(年末は電気屋さんも混み合います)
- [ ] ハガキの枚数は足りているか?
- [ ] テスト印刷でノズル詰まりがないか確認したか?
もしトラブルが起きたら、迷わずコンビニ印刷に切り替えるのが時間の節約になります。



少数(10枚以下)ならコンビニが圧倒的に楽で安上がりです。50枚以上あるなら、宛名書きの手間を考えてネット印刷の特急便を検討しましょう。
遅れて届く年賀状には「一言」添えよう【相手別・使える文例】
印刷が間に合わず、元旦を過ぎてから届く年賀状。印刷された定型文だけでなく、手書きで一言お詫びや気遣いの言葉を添えるだけで、印象はぐっと良くなります。
目上の方・上司へ:礼儀正しいお詫びの言葉
丁寧な言葉で、ご挨拶が遅れた非礼を詫びます。言い訳がましく書かないのがポイントです。
- 新春のご挨拶が遅れましたこと、深くお詫び申し上げます。
- 年末の多忙にとりまぎれ、ご挨拶が遅れましたこと誠に申し訳ございません。本年もご指導のほどよろしくお願いいたします。
親しい友人・知人へ:親しみを込めたメッセージ
親しい間柄なら、素直に「バタバタしていた」ことを伝えつつ、重くなりすぎないトーンで書きましょう。
- あけましておめでとう!年末バタバタしていて挨拶が遅れちゃってごめんね。今年もよろしく!
- ご挨拶が遅くなってごめんなさい。お正月はゆっくり過ごせたかな? 今年も遊ぼうね!
投函が1月7日(松の内)ギリギリになりそうな場合
到着が7日を過ぎる可能性がある場合は、日付の書き方に注意が必要です。「元旦」と書くのは避けましょう。
- 日付の書き方: 「令和〇年 一月吉日」や「令和〇年 一月」とします。
- 文面: 「寒中見舞い」に切り替えるか迷う時期ですが、7日投函ならまだ年賀状スタイルで出しつつ、文面で「松の内を過ぎて届いてしまったらごめんなさい」というニュアンスを含めるのも一つの手です。



手書きの文字には体温が宿ります。印刷だけの年賀状よりも、「遅れてごめんね」と一言ある年賀状のほうが、相手との距離が縮まることもありますよ。
完全に間に合わない時は「寒中見舞い」という選択肢
1月7日を過ぎてしまいそうな場合、無理に年賀状を出さず「寒中見舞い」として出すのがスマートな大人のマナーです。
寒中見舞いを出す時期はいつからいつまで?
寒中見舞いは、松の内明け(1月8日)から立春(2月4日頃)の前日までに出します。
相手が喪中で年賀状を出せなかった場合や、自分が喪中で年賀状を返せなかった場合の挨拶としても使われます。
年賀状のお礼も兼ねて送る場合の書き方
頂いた年賀状への返信として送る場合の構成案です。
- 季節の挨拶: 「寒中お見舞い申し上げます」
- 年賀状へのお礼: 「ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました」
- 遅れたお詫び: 「ご挨拶が遅れましたこと、お詫び申し上げます」
- 相手の健康を気遣う言葉: 「寒さ厳しき折、風邪など召されませぬようご自愛ください」
季節感のある絵柄と言葉選びのポイント
年賀状ではないので、干支(辰や巳など)のイラストは使いません。代わりに、雪うさぎ、梅、椿、水仙、雪景色など、冬を感じさせる静かで上品な絵柄が好まれます。官製はがき(胡蝶蘭の切手デザイン)を使うのが一般的です。



寒中見舞いは、年賀状よりも少し落ち着いた、季節の手紙のような風情があります。「年賀状に間に合わなかった失敗」ではなく、「改めて季節の挨拶を送る機会」と捉えてみましょう。
よくある質問(FAQ)
年賀状の準備で焦っている時によくある疑問をまとめました。
Q. 年賀状をメールやLINEで済ませるのは失礼ですか?
相手との関係性によります。親しい友人や同僚なら、LINEで「あけましておめでとう」と送り、画像で年賀状風のスタンプを送るのも一般的になっています。ただし、目上の方や仕事関係の方には、やはりハガキで送るか、どうしても間に合わない場合は丁寧にメールでお詫びと挨拶をするのが無難です。
Q. 1月1日に届けるには、いつまでにポストに投函すればいいですか?
日本郵便によると、元旦に確実に届けるための投函期限は12月25日です。それ以降もできるだけ早く投函すれば三が日に届く可能性はありますが、確実ではありません。
Q. 頂いた年賀状への返信はいつまでに出せばいいですか?
できるだけ早く返信するのがマナーです。遅くとも1月7日(松の内)までには相手に届くように投函しましょう。それ以降になる場合は「寒中見舞い」として出します。
Q. 書き損じはがき(失敗した年賀状)はどうすればいいですか?
印刷ミスや書き間違えた年賀はがきは、郵便局の窓口に持っていくと、所定の手数料(通常1枚5円)を支払うことで、新しいはがきや切手と交換してもらえます。捨てずに活用しましょう。
まとめ:印刷が間に合わなくても、心を込めたご挨拶を
年賀状の印刷が間に合わない時の対処法をご紹介しました。ポイントをおさらいしましょう。
- 12月25日を過ぎたら: コンビニ印刷など最速の手段を使う。
- 1月7日を過ぎそうなら: 無理せず「寒中見舞い」に切り替える。
- 遅れて出すときは: 一言お詫びのメッセージを手書きで添える。
年賀状の本質は、形式を守ることよりも「今年もよろしくお願いします」「お元気ですか」という心を伝えることです。
多少遅れてしまったとしても、あなたの言葉が届けば、きっと相手との縁はつながっていきます。焦らず、あなたらしい方法で新年のご挨拶を準備してみてくださいね。

