「ご査収ください」は目上の人に失礼?正しい意味と返信マナーを解説

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「ご査収ください」は目上の人に失礼?正しい意味と返信マナーを解説

ビジネスメールを作成していて、ファイルを添付した時。「よろしくお願いします」だけだと、なんだか素っ気ない気がする……。そんな時、「ご査収(さしゅう)ください」という言葉を使いたくなりますよね。

でも、送信ボタンを押す直前に、こんな風に手が止まってしまったことはありませんか?

  • 「あれ? 目上の人に『査収』って失礼じゃないかな?」
  • 「ファイルがない時も使っていいんだっけ?」
  • 「もし間違って使っていたら、恥ずかしい……」

その気持ち、すごくわかります! 慣れないビジネス用語は、使うのに勇気がいりますよね。

実は、「ご査収ください」には「絶対に使ってはいけない場面」という明確なルールが存在します。ここを間違えると、相手を困惑させてしまうこともあるんです。

この記事では、言葉のプロである編集部が、中学生でもイメージが湧くように「ご査収」の正体を解明します。読み終わる頃には、迷いがゼロになり、自信を持ってスマートなメールが送れるようになりますよ。

この記事でわかること

  1. 「ご査収」の本当の意味:漢字を分解してイメージで理解できます。
  2. 絶対的な判断基準:「いつ使う? いつ使わない?」が即断できるようになります。
  3. 明日から使える例文:コピペOK! 相手に好印象を与えるフレーズ集。

さあ、言葉のモヤモヤを晴らして、気持ちよく仕事を進めましょう!

目次

「ご査収ください」の意味とは?中学生でもわかるように分解解説

まずは、「ご査収(ごさしゅう)」という言葉の正体を見ていきましょう。 難しそうな言葉に見えますが、漢字を2つに分解すると、その意味が手に取るようにわかります。

漢字でイメージしよう!「査」+「収」=?

「査収」は、以下の2つの動作がセットになった言葉です。

  • 査(さ):調べる、検査する
    • (例:査定、捜査、検査)
    • 中身に間違いがないか、よく確認すること。
  • 収(しゅう):受け取る、おさめる
    • (例:収集、収納、領収)
    • 自分の手元に引き取って、しまうこと。

つまり、「ご査収ください」とは、ただ「受け取ってください」と言っているのではなく、 「中身をよーく確認(検査)して、問題がなければ受け取ってくださいね」 という、とても具体的で丁寧な依頼なんです。

コトクマ

イメージとしては、郵便屋さんがポストに手紙を入れる(受領)だけでなく、「封筒を開けて、中の書類にハンコや不備がないかチェックしてから、引き出しにしまう(査収)」という一連の動作をお願いしていると思ってください。 だからこそ、「ご確認ください」よりも、少し改まった、プロフェッショナルな響きがある言葉なんですよ。

言葉のプロフィール(定義)

  • 読み方:ごさしゅう(× ごさおさめ)
  • 敬語の種類:尊敬語
    • 相手の動作(調べる・受け取る)を高める言葉なので、目上の人に使っても失礼ではありません。
  • 意味:金銭・物品・書類などを、よく調べて受け取ること。

ここだけ覚えればOK!「ご査収」を使うための鉄則ルール

意味がわかったところで、一番大切なルールをお伝えします。 これさえ覚えておけば、もう二度と「使っていいのかな?」と迷うことはありません。

鉄則:「中身を確認するもの」がある時だけ使う!

結論から言います。「ご査収ください」を使っていいのは、以下の条件が揃った時だけです。

👉 添付ファイル(または確認すべき具体的なデータや物品)がある時

これ以外では、基本的には使いません。 なぜなら、「査(しらべる)」という漢字が入っているからです。「調べる対象」がないのに「調べて受け取ってください」と言われたら、相手はどう思うでしょうか?

「えっ? 何を調べればいいの? ファイル落ちてる? それとも隠されたメッセージでも……?」 と、逆に混乱させてしまいますよね。

【保存版】OKな場面・NGな場面の対比表

迷った時は、この表を思い出してください。

シチュエーション「ご査収」判定理由・解説
請求書・見積書のPDFを送る◎ 大正解金額や内容に間違いがないか「検査」してほしいからです。
会議の資料・議事録を送る◎ 正解資料の中身を確認して、保存してほしいからです。
デザイン案・納品物を送る◎ 正解クオリティや仕様をチェックして受け取ってほしいからです。
メール本文だけの連絡× NG「調べるもの(添付)」がないので、不自然です。「ご確認ください」を使いましょう。
日程調整のメール× NGスケジュールは「確認」するもので、「検査・収納」するものではありません。
単なる挨拶メール× NG挨拶を受け取るのに「検査」はいりません。「よろしくお願いいたします」で十分です。
コトクマ

「ご査収ください」と書く時は、「添付ファイルよし!」という指差し確認とセットにする癖をつけると、ミスも防げますよ。

よくある失敗談 以前、新入社員の方が「ご査収ください」と書いてメールを送ってくれたのですが、肝心の添付ファイルが付いていなかったことがありました(いわゆる添付忘れ)。 文面が立派だっただけに、「何を査収すればいいんだ……?」と余計に戸惑ってしまいました。

【相手別】「ご査収ください」は目上の人に使っても大丈夫?

「意味はわかったけど、部長や社長に使ってもいいの? ちょっと偉そうに聞こえない?」 そんな不安を持つ方もいるかもしれません。

結論から言うと、目上の人に使っても全く問題ありません!

先ほど解説した通り、「ご査収」の「ご」は相手への敬意を表す尊敬語です。「どうぞ、よく調べて受け取ってください」と丁寧に依頼している形なので、失礼にはあたりません。

ただし、相手との距離感によっては、少し工夫すると「気配りができる人だな」と思われます。

1. 直属の上司・先輩への場合

普段からよく話す上司に「ご査収ください」と言うと、少し堅苦しい(よそよそしい)印象を与えることがあります。 その場合は、無理に使わず「ご確認ください」で十分です。

  • △ 直属の先輩:「資料を作ったので、ご査収ください」(ちょっと堅いかも?)
  • ◎ 直属の先輩:「資料を作ったので、ご確認ください」(自然!)

2. 取引先・お客様への場合

ここが「ご査収」の出番です! 特に、見積書や請求書など「重要度が高い書類」を送る時は、「ご確認ください」よりも「ご査収ください」の方が、ビジネスライクで引き締まった印象を与えます。

さらに丁寧にしたい時は、「クッション言葉」「依頼形」を組み合わせましょう。

編集者直伝! 角が立たない「魔法の言い回し」

  • 標準:「ご査収ください。」
  • 丁寧:「ご査収のほど、よろしくお願いいたします。」(「~のほど」で断定を避けて柔らかく!)
  • 最上級:「ご査収いただけますでしょうか。」(疑問形にして相手に委ねる)
  • 感謝込め:「ご査収いただければ幸いです。」(してくれたら嬉しい、というニュアンス)

そのまま使える!「ご査収ください」のビジネスメール例文集

ここからは、明日からコピペして使える例文をご紹介します。 シチュエーションに合わせて使い分けてみてください。

① 基本のパターン(ファイルを添付した時)

件名:〇〇プロジェクトの資料送付の件

〇〇株式会社 佐藤様

いつもお世話になっております。 コトバノモリの田中です。

先日の打ち合わせで使用した資料をPDFにて添付いたしました。 ご多忙の折恐縮ですが、ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。

(署名)

② 請求書・見積書を送る時

本日分の請求書を添付いたしました。 内容をご確認の上、ご査収いただけますでしょうか。 何かご不明な点がございましたら、お気軽にお申し付けください。

③ 履歴書・職務経歴書を送る時(就活・転職)

応募書類一式(履歴書・職務経歴書)を添付ファイルにてお送りいたします。 ぜひ面接の機会をいただけますと幸いです。 ご査収のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

「ご査収」じゃなくていいかも? 状況別の「言い換え」リスト

「今回はちょっと『査収』じゃない気がするな……」 そんな時のために、便利な言い換え表現をリストにしました。

  1. ご確認ください
    • 最強の万能選手。添付ファイルがあってもなくても使えます。「目を通してね」くらいのニュアンスです。
  2. ご一読(いちどく)ください
    • 読んでほしい時。添付ファイルが「読み物(レポートや記事)」の場合にピッタリです。
  3. お納(おさ)めください
    • プレゼントや記念品。中身の「検査」は求めておらず、「ただ受け取ってほしい」という気持ちを伝える時に使います。
  4. ご検収(けんしゅう)ください
    • プロ向け。システム開発や納品物に対して、「仕様通りかテストして合格を出してください」という、かなり厳密な意味になります。

「ご査収ください」と言われたら? スマートな返信マナー

実は、送る時よりも迷うのが「言われた時」の返信です。 相手から「ご査収ください」とメールが来たら、あなたはどう返しますか?

❌ やってはいけないNG返信

  • 「ご査収しました」
    • NG理由:「ご」は相手への敬語です。自分で自分に敬語を使ってはいけません。
  • 「査収しました」
    • NG理由:「よく調べて受け取ったよ!」というのは、上から目線で偉そうに聞こえてしまいます。

⭕️ これが正解! 推奨フレーズ

「受け取りました」という言葉を、丁寧に変換しましょう。

  1. 「拝受(はいじゅ)いたしました」
    • 「つつしんで受け取りました」という意味の謙譲語。これが一番スマートです!
  2. 「受領(じゅりょう)いたしました」
    • 「確かに受け取りました」という事実を伝える、しっかりした表現。
  3. 「確認いたしました」
    • シンプルですが、間違いありません。

さらに評価アップ! プロの返信テクニック ただ「拝受しました」と言うだけでなく、「中身を見たこと」を伝えると相手は安心します。

  • 「拝受いたしました。ファイルも問題なく開けました。
  • 「受領いたしました。見積もりの金額、承知いたしました。

この一言があるだけで、「ちゃんと見てくれたんだな」と信頼感がグッと上がりますよ。

英語で「ご査収ください」って何て言うの?

海外の方とメールをする時のために、豆知識として覚えておきましょう。 英語には「査収(調べておさめる)」という直訳はありませんが、決まり文句があります。

  • Please find attached…
    • (添付ファイルをご覧ください ※一番よく使われます)
  • Here is the document…
    • (こちらが書類です)
  • I have attached the file for your review.
    • (確認のためにファイルを添付しました)

英語はシンプルに「添付を見てね」と伝えるのがマナー。難しく考えすぎなくてOKです!

まとめ:心を込めた「ご査収ください」で信頼関係を築こう

最後に、今回のポイントをおさらいしましょう。

  1. 「ご査収」は「よく調べて受け取って」という意味。
  2. 添付ファイルがある時だけ使うのが鉄則!
  3. 目上の人にもOK。「ご査収のほど」と添えるとさらに丁寧。
  4. 返信するときは「拝受いたしました」がスマート。

「ご査収ください」は、単なるビジネスマナーではありません。 「大切なファイルを送ります。間違いがないか確認して、あなたの手元に置いてくださいね」という、相手への信頼と敬意が詰まった言葉です。

今日からは、もう迷う必要はありません。 自信を持って「ご査収ください」とタイピングし、送信ボタンを押してください。その丁寧な心遣いは、きっと画面越しに相手に伝わるはずです。

よくある質問(FAQ)

Q. ダウンロードURLを送る時にも使えますか? A. △ 微妙なラインです。 厳密には「添付」ではありませんが、リンク先からファイルをダウンロードして確認してもらうなら使っても違和感はありません。ただ、迷ったら「リンク先をご確認ください」とするのが無難です。

Q. パスワード付きzipファイルを送る時は? A. ◎ 使えます。 「添付ファイルをご査収ください。なお、パスワードは後ほどお送りします」という使い方はビジネスでよく行われます。

Q. 口頭(話し言葉)で言ってもいいですか? A. × おすすめしません。 「ご査収」は書き言葉(文語)です。書類を手渡す時は「こちら、ご確認ください」と言って渡すのが自然です。

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