歓迎会の司会を任されたけれど、何から準備すればいいか分からない…そんな悩みを抱えていませんか?本記事では、そのまま使える司会の台本を進行プログラムに沿って詳しく解説します。開会から閉会までの具体的なセリフ例はもちろん、挨拶の依頼といった事前準備や、会を盛り上げるコツまで網羅。このマニュアルさえあれば、初めての方でも自信を持って司会を務められます。
まずは基本の「き」!歓迎会の司会者が押さえるべき3つの心得
司会者の役割は、単にプログラムを進行するだけではありません。主役である新入社員や転入者がリラックスし、参加者全員が楽しめる雰囲気を作ることが最も重要です。そのためには、時間配分を意識したスムーズな進行、明るくハキハキとした話し方、そして予期せぬ事態にも対応できる心の準備という3つの心得が不可欠。この心構え一つで、会の成功率がぐっと上がります。
心得1:主役と参加者全員が楽しめる雰囲気作り
司会の最大のミッションは、主役が「歓迎されている」と実感できる空間を作ることです。主役が輪に入れず孤立してしまうのは絶対に避けたい事態。積極的に主役に話を振ったり、参加者に主役の人柄が伝わるような紹介をしたりと、主役と周りのメンバーを繋ぐ架け橋になりましょう。
心得2:時間厳守!スムーズな進行を意識する
楽しい会は、あっという間に時間が過ぎるものです。逆に、間延びした会は参加者を退屈させてしまいます。事前に作成したタイムテーブルを意識し、テンポの良い進行を心がけましょう。挨拶が長引いた場合は、次のプログラムで少し時間を巻くなど、柔軟な対応も司会者の腕の見せ所です。
心得3:予期せぬ事態も楽しむ!ポジティブな姿勢
マイクが急に入らない、プロジェクターが映らない、予定外の人が話し始める…。歓迎会にハプニングはつきものです。そんな時こそ、司会者の真価が問われます。慌てず笑顔で「おや、機材が少し緊張しているようですね」のように、ポジティブな言葉で場を和ませましょう。完璧を目指さず、その場のライブ感を楽しむくらいの気持ちでいると、心に余裕が生まれます。
【事前準備編】歓迎会の成功は段取りが9割!司会者のやることリスト
歓迎会当日をスムーズに迎えるため、司会者には周到な事前準備が求められます。まずは、会の目的と参加者層を把握し、全体の流れをイメージしましょう。その上で、進行プログラムの作成、挨拶や乾杯の発声といった役割分担の依頼、そして何より自分自身が使う台本の準備を進めます。この段取りを丁寧に行うことが、当日の成功を左右する鍵となります。
司会者のやることチェックリスト
- [ ] 進行プログラム(タイムテーブル)の作成
- 開始から終了までの流れと、各項目の所要時間を決めます。
- [ ] 挨拶や役割の依頼(上司・主役へ事前に打診)
- 開会・乾杯・締めの挨拶などを、誰に依頼するか決め、早めに打診しておきましょう。
- [ ] 会場の設備確認(マイク・プロジェクターなど)
- 当日慌てないよう、事前に会場の担当者に使用できる機材を確認しておくと安心です。
- [ ] 景品や備品の買い出し・準備
- 余興で使う景品や備品、筆記用具などをリストアップし、準備します。
- [ ] 進行台本の作成と読み込み
- 本記事のテンプレートを参考に台本を作成し、声に出して何度か読んでおきましょう。
【完全版】そのまま使える!歓迎会の司会進行台本&セリフ集
ここからは、歓迎会のプログラムに沿って、司会進行の台本を具体的に解説します。開会の挨拶から始まり、主役紹介、乾杯、歓談、余興、そして閉会まで、各場面でそのまま使えるセリフ例を豊富に用意しました。アレンジを加えやすいシンプルな言葉を選んでいるので、ご自身の言葉で語りかける際の参考にしてください。
1. 開会の挨拶・司会者の自己紹介
「皆さま、本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます!」
「ただいまより、『〇〇さん(主役の名前)の歓迎会』を始めさせていただきます。」
「本日、司会進行を務めさせていただきます、〇〇(自分の名前)です。至らない点もあるかと存じますが、皆さまと一緒に楽しい会にしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!」
2. 開会宣言・代表者挨拶
「それではまず、〇〇部長より開会のご挨拶をいただきたく存じます。」
「〇〇部長、よろしくお願いいたします!」
(挨拶後)
「〇〇部長、力強いお言葉をありがとうございました。」
3. 主役(新入社員・異動者)の紹介
「続きまして、本日の主役である〇〇さんのご紹介です!皆さま、大きな拍手でお迎えください!」
「〇〇さんは、〇月〇日付けで我々の〇〇部に配属となりました。趣味は〇〇で、休日は〇〇をして過ごすことが多いそうです。特に〇〇が得意とのことなので、ぜひ皆さん話しかけてみてください。」
※事前にヒアリングした人柄が伝わるエピソードを交えると、より親しみが湧きます。
4. 歓迎の言葉
「ではここで、〇〇部を代表して、〇〇課長より歓迎の言葉をいただきたいと思います。」
「〇〇課長、よろしくお願いいたします。」
(挨拶後)
「〇〇課長、温かいメッセージをありがとうございました。」
5. 主役からの挨拶
「それでは、〇〇さんご本人から一言ご挨拶をいただきたいと思います。」
「〇〇さん、少し緊張されるかもしれませんが、皆さんに今後の意気込みなど、よろしくお願いいたします!」
(挨拶後)
「〇〇さん、ありがとうございました!これからのご活躍、ますます楽しみにしております。」
6. 乾杯の挨拶・発声
「皆さま、お待たせいたしました。これより乾杯に移りたいと存じます。」
「乾杯の音頭は、〇〇さんにお願いしたく存じます。皆さま、お手元のグラスのご準備はよろしいでしょうか?」
「それでは〇〇さん、よろしくお願いいたします!」
(乾杯後)
「ありがとうございました!」
7. 食事・歓談
「それでは、これよりしばらくの間、お食事とご歓談をお楽しみください。」
「〇〇さん(主役)の席にも、ぜひ皆さん足を運んで、いろいろなお話をしていただければと思います。」
8. 余興・ゲーム
(歓談が落ち着いてきた頃合いで)
「皆さま、ご歓談中恐れ入ります。ここで会をさらに盛り上げるべく、ささやかなゲームをご用意いたしました!」
「題して、『〇〇さんをもっと知ろう!自己紹介クイズ』です!正解者には素敵な景品も用意しておりますので、ぜひご参加ください!」
9. 中締め(部署やチームの代表者から)
「さて、楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、誠に名残惜しいのですが、そろそろお開きの時間が近づいてまいりました。」
「ここで、〇〇(役職)の〇〇様に、中締めの挨拶をお願いしたいと思います。」
「〇〇様、よろしくお願いいたします!」
10. 閉会の挨拶
「〇〇様、ありがとうございました。皆さま、本日はお集まりいただき、誠にありがとうございました。」
「〇〇さん(主役)を迎え、我々〇〇部も新たな気持ちでスタートを切ることができました。これからの〇〇さんのご活躍を祈念しております。」
「本日は、本当にありがとうございました!」
11. 二次会や今後の案内
「この後、二次会を近くのお店で予定しております。参加される方は、お店までご案内しますので、出口付近にお集まりください。」
「また、明日以降の業務連絡ですが…(必要であれば伝える)。」
「お忘れ物のないよう、お気をつけてお帰りください。」
歓迎会がもっと盛り上がる!司会者のためのアイスブレイク&余興ネタ
司会の腕の見せ所でもある、場を盛り上げるための工夫。特に会の中盤で取り入れたいのが、参加者同士の緊張をほぐすアイスブレイクや余興です。主役の意外な一面を引き出す「自己紹介クイズ」や、チームで協力する「共通点探しゲーム」など、準備も簡単で誰もが楽しめるネタをご紹介。場の空気に合わせて最適なものを選びましょう。
- 主役の人柄がわかる「新入社員クイズ」主役の出身地、学生時代の部活、意外な特技などをクイズ形式で出題します。三択にすると答えやすく、盛り上がります。主役の人柄を深く知るきっかけになります。
- 一体感が生まれる「共通点探しゲーム」4〜5人のグループに分かれ、制限時間内にメンバー全員の共通点をできるだけ多く見つけるゲームです。「全員〇〇駅を使ったことがある」「全員、朝はパン派」など、意外な共通点が見つかると大変盛り上がります。
- オンラインでも!「チャットでしりとり」オンライン歓迎会の場合におすすめです。テーマ(例:会社の部署名、IT用語など)を設けてチャットでしりとりをすると、一体感が生まれます。タイピングの速さも勝負の分かれ目です。
【失敗しないために】歓迎会の司会で注意したいマナーとNG言動
司会者は会の顔です。その立ち居振る舞いが、歓迎会全体の印象を決めると言っても過言ではありません。特に、主役である新入社員や異動者を置いてきぼりにする内輪ネタや、特定の人物をいじるような発言は絶対に避けましょう。また、長すぎる挨拶や時間管理の甘さも会の雰囲気を損ねる原因に。常に参加者全員への配慮を忘れない姿勢が大切です。
- 内輪ネタや特定の人のいじりは避ける主役や一部の人しか分からない話題は、疎外感を生んでしまいます。誰もが分かる共通の話題を選びましょう。
- 挨拶は簡潔に、時間を守る進行が押している場合は、「恐れ入りますが、お話は手短にお願いいたします」と事前に挨拶する方に伝えておく配慮も必要です。
- 主役の名前や役職を間違えないこれは最も基本的なマナーです。事前に名簿などで漢字の読み方までしっかり確認しておきましょう。
- お酒の強要は絶対にしないアルコールが飲めない人、飲みたくない人もいます。お酒を強要するような言動は絶対にやめましょう。
【Q&A】歓迎会の司会に関するよくある質問
Q1. 司会を頼まれたら、まず何から始めればいいですか?
まずは歓迎会の目的、日時、場所、参加人数、予算といった基本情報を確認しましょう。その上で、本記事の「やることチェックリスト」を参考に、全体の流れ(プログラム)を考え、挨拶などを依頼する人に打診を始めるのがスムーズです。
Q2. 人前で話すのが苦手です。緊張しないコツはありますか?
完璧な司会を目指さないことが一番のコツです。多少噛んだり、言い間違えたりしても大丈夫。「皆さんと楽しみたい」という気持ちが伝われば、温かい雰囲気になります。事前に台本を声に出して練習しておくと、自信につながりますよ。
Q3. 想定外のトラブル(時間が押す、機材トラブルなど)が起きたら?
慌てず、まずは笑顔で状況を伝えましょう。「申し訳ありません、機材の調子が悪いようです。少々お待ちください」と正直に言うことで、参加者も協力的な雰囲気になります。時間が押している場合は、「ここからは少し駆け足で進行します!」と宣言するのも一つの手です。
Q4. 司会者の服装はどんなものが適切ですか?
清潔感のある、少しフォーマルな服装が基本です。男性ならジャケット着用、女性ならきれいめのワンピースやブラウス+スカートなどが良いでしょう。ただし、お店の格式や会社の文化にもよるので、迷ったら先輩や上司に相談するのが確実です。
Q5. オンライン歓迎会の場合、司会の注意点はありますか?
オンラインでは参加者の反応が見えにくいため、意識的に「〇〇さん、いかがですか?」と名前を呼んで話を振ったり、チャット機能を使って質問を投げかけたりと、双方向のコミュニケーションを心がけることが重要です。また、背景や音声がクリアかどうかも事前にチェックしておきましょう。

