タラバ・ズワイ・松葉ガニの違いは？味と値段で決める「失敗しない」カニの選び方

「今年の年末年始こそは、豪華にカニをお取り寄せしたい！」

そう思って通販サイトを開いたものの、種類がいっぱいで「結局どれを買えばいいの？」と迷ってしまったことはありませんか？

高いお金を出すのですから、絶対に失敗したくないですよね。

実は、この3つのカニの違いは、難しい知識がなくても「食感（ガッツリか繊細か）」と「甘み（カニ味噌があるか）」の2つさえ押さえれば、誰でも簡単に選べるんです。

この記事では、以下の3つをお約束します。

1. 3分でわかる：難しい生物の話はナシ！直感で違いがわかります。
2. 失敗しない：あなたの「食べたいシーン」に合わせた正解を教えます。
3. 鼻が高い：食卓でちょっと自慢できる雑学も紹介します。

読み終わる頃には、「我が家にはこのカニだ！」と自信を持って選べるようになっていますよ。

【3秒でわかる】タラバ・ズワイ・松葉ガニ、結局なにが違うの？

まずは、それぞれのカニを「キャラクター」でイメージしてみましょう。これだけでもう、迷わなくなります。

• タラバガニ = 「海のキング」
  • とにかくデカイ！肉厚！ステーキのようにガッツリ食べるならコレ。
• ズワイガニ = 「海の貴公子」
  • 繊細な甘みと、濃厚なカニ味噌。カニ鍋や和食に合うのはコレ。
• 松葉ガニ = 「ズワイガニ界のエリート」
  • 実はズワイガニと同じ。特定の場所で獲れた「ブランド品」の称号。

パッと見でわかる比較表

コトクマ

一番の大きな違いは「カニ味噌」です。「カニ味噌を舐めながら日本酒を飲みたい」という人がタラバガニを買うと、100%後悔します（理由は後ほど！）。

【タラバガニ】豪快にかぶりつく！食べ応え重視ならコレ

特徴：実は「カニ」じゃない！？

タラバガニは、漢字で書くと「鱈場蟹」。タラ（魚）が獲れる場所でよく獲れるからこう呼ばれます。

驚きなのが、生物学上は「ヤドカリの仲間」だということ。

だから、普通のカニは脚が10本ですが、タラバガニは8本しか見えません（残り2本は甲羅の中に隠れています）。

味の魅力：口いっぱいの「肉」感

タラバガニの魅力は、なんといってもその太い脚！

身がブリッとしていて弾力があり、カニというよりは「お肉」や「エビ」に近い食感です。

• メリット： 殻が剥きやすく、身離れが良いので、子供でもスポッと食べられる。
• デメリット： 大味（おおあじ）と言われることも。繊細さよりボリューム重視。
• 注意点： カニ味噌は期待しないで！ヤドカリの仲間であるタラバガニの味噌は、茹でても固まらずドロドロになり、身に臭みが移ってしまうため、茹でる前に抜かれることがほとんどです。

おすすめの食べ方

• 焼きガニ・BBQ： 香ばしさがプラスされ、甘みが引き立ちます。
• ボイルをそのまま： 解凍してガブリ！マヨネーズをつけても美味しいです。

【ズワイガニ】繊細な甘みとカニ味噌を楽しむならコレ

特徴：THE・日本のカニ

「カニ」と聞いて日本人が思い浮かべる味は、こちらのズワイガニでしょう。脚はちゃんと10本あります。

漢字では「楚蟹（すわえがに）」と書き、これは「細い枝」という意味。その名の通り、脚は細長いのが特徴です。

味の魅力：あふれる「出汁」と「味噌」

タラバガニに比べて身の繊維が細かく、口に入れるとホロホロと解け、強い甘みが広がります。

• メリット： とにかく良い出汁（だし）が出る！ 鍋の後の雑炊は最高のごちそうです。
• カニ味噌： 濃厚でクリーミー。甲羅酒や、身に味噌をつけて食べるのが通の楽しみ方。
• デメリット： 殻が少し剥きにくい（ハサミが必要）。食べるのに夢中で無言になりがち。

おすすめの食べ方

• カニ鍋・しゃぶしゃぶ： 生（冷凍）のズワイガニを使って、出汁まで味わい尽くしましょう。
• カニ刺し： 新鮮なものなら、とろけるような甘さを楽しめます。

コトクマ

家族でワイワイ鍋を囲むなら、私は迷わずズワイガニを選びます。タラバは鍋に入れると味気なくなっちゃうんですよね。逆に、若者が集まるBBQならタラバ一択！『うわーデカイ！』と写真映えもバッチリです。

【松葉ガニ】なぜ高い？ズワイガニとの関係と「ブランド」の秘密

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    A[ズワイガニ全体] -->|その中でも...| B(日本海で獲れたオス)
    B -->|山陰地方で水揚げ| C[✨松葉ガニ]
    B -->|福井県で水揚げ| D[越前ガニ]
    B -->|石川県で水揚げ| E[加能ガニ]
    
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正体は「オスのズワイガニ」

ここが一番の勘違いポイントです。

「松葉ガニ」という別の種類の生物はいません。

ズワイガニのうち、山陰地方（鳥取・島根・兵庫・京都の一部）で水揚げされた「オスのズワイガニ」のことを、特別に「松葉ガニ」と呼ぶのです。

人間で例えるなら、「カニ大学出身」の中でも、特に成績優秀でエリートコースに乗ったのが松葉ガニ、といったイメージでしょうか。

なぜそんなに高いの？

1. 鮮度が違う： 多くの松葉ガニは、生きたまま（活）競りにかけられます。冷凍輸入のカニとは鮮度が段違いです。
2. 厳しい基準： 甲羅の大きさ、身の詰まり具合など、厳しい試験をクリアしたものだけが、脚に「タグ」を付けてもらえます。このタグこそがブランドの証です。

他の地域の呼び名は？

ズワイガニは、獲れる場所によって呼び名が変わります。

• 越前ガニ： 福井県で獲れたもの（皇室献上ガニとしても有名！）
• 加能ガニ： 石川県で獲れたもの
• 間人（たいざ）ガニ： 京都の特定地域で獲れた「幻のカニ」

つまり、中身はみんな同じ「ズワイガニ」です。

【決定版】あなたにピッタリなのはどっち？選び方チャート

まだ迷っている方へ。あなたの「目的」に合わせて選べば失敗しません。

Q1. 何人で、どうやって食べますか？

• 「育ち盛りの子供がいる」「BBQで焼きたい」「細かい作業は面倒！」
  • 👉 タラバガニ がおすすめ！
  • ガッツリとした満足感が得られます。
• 「夫婦でお酒を飲みながら」「カニ鍋で温まりたい」「最後の雑炊まで楽しみたい」
  • 👉 ズワイガニ がおすすめ！
  • 繊細な味と出汁を楽しめます。
• 「お世話になった上司へのお歳暮」「一生に一度の贅沢」「現地に旅行に行く」
  • 👉 松葉ガニ（タグ付き） がおすすめ！
  • 味はもちろん、見た目の高級感が違います。

Q2. 失敗しない「通販」のコツは？

通販で買うときは、以下のポイントを必ずチェックしましょう。

1. 「訳あり」の理由を見る
   • 「脚が1本折れている」→ OK！（味は変わりません。家で食べるならお得！）
   • 「身入りが悪い」→ NG！（スカスカの可能性大）
2. 重量表記のワナ
   • 冷凍カニは乾燥を防ぐために氷の膜（グレース）が付いています。
   • 「総重量1kg」でも、解凍すると800gくらいになります。「解凍後重量」をチェックしましょう。

知っておくと鼻が高い！カニ雑学とマナー

① カニを食べると無言になる問題

カニの殻剥きに集中すると、どうしてもシーンとしてしまいますよね。

これを防ぐには、「ポーション（むき身）」タイプを買うのが正解。殻が半分剥いてあるので、会話を楽しみながらパクパク食べられます。

逆に、姿（まるごと1匹）は、解体ショーとして盛り上がるメリットもあります。

② タラバガニは縦にも歩ける？

普通のカニは横歩きしかできませんが、タラバガニ（ヤドカリの仲間）は、なんと縦（前）にも歩けます。

水族館などで見かけたら観察してみてください。「あれ、ヤドカリだから前進できるんだよ」と教えれば、カニ博士になれるかも？

FAQ（よくある質問）

Q. 「紅（べに）ズワイガニ」ってなんですか？安いですけど…

A. ズワイガニとは別の種類です。

スーパーで安く売っていたり、カニクリームコロッケに使われたりする赤いカニです。

茹でる前から真っ赤なのが特徴。水分が多く、身が少し水っぽいですが、甘みは強いです。「カニ鍋」など煮込む料理には向きませんが、そのまま食べるならコスパが良いですよ。

Q. 冷凍カニの上手な解凍方法は？

A. 「冷蔵庫でじっくり」が鉄則です！

早く食べたいからとレンジでチンしたり、お湯をかけるのは厳禁。旨味がすべて流れ出てパサパサになります。

食べる半日〜1日前に冷蔵庫に移し、乾燥しないように新聞紙やラップで包んでゆっくり解凍しましょう。

Q. ズワイガニの旬はいつですか？

A. 11月〜3月頃です。

特に11月6日の漁解禁直後は盛り上がりますが、値段も高騰します。少し落ち着いた12月〜1月頃が、身も詰まっていて美味しい時期と言われています。

次のステップ：美味しいカニをお迎えしよう！

これで、あなたに必要なカニの種類は決まりましたね？

• ガッツリ派なら タラバガニ
• 味わい派なら ズワイガニ
• ブランド重視なら 松葉ガニ

さっそく通販サイトを覗いて、「解凍後重量」をチェックしながら、最高の一杯を見つけてくださいね！