「〇〇さん、今年の新年会、乾杯の挨拶をお願いできる?」
上司や幹事から突然そう頼まれて、ドキッとしたことはありませんか。新しい年を祝う華やかな席で、みんなの注目が集まる中、何を話せばいいのか不安になるのは当然です。
乾杯の挨拶は「新年の挨拶 → 一言(集まってくれたお礼か今年の抱負)→ 乾杯の発声」の3つで十分です。
2027年は未年なので、「羊のように、みんなで足並みをそろえて」といった一言も使えます。グラスが行き渡ったのを見てから、「ご唱和ください。乾杯!」で締めましょう。
この記事では、場面別にそのまま使える例文と、未年にちなんだ一言、急に指名されたときの切り抜け方を紹介します。忘年会の乾杯や中締めの挨拶は忘年会の挨拶例文、仕事始めの朝礼で話す挨拶は仕事始めの挨拶スピーチが合っています。
まずはここから!新年会の乾杯挨拶 3つのポイント
例文を見る前に、3つのポイントを押さえておきましょう。乾杯の挨拶でいちばん大切なのは、グラスを持って待っている参加者を、長く待たせないことです。
1. 長さは「短く」がいちばん
目の前には注がれたばかりの飲み物や料理があります。乾杯の挨拶は、ほかの挨拶よりも短めを意識しましょう。
この記事の例文は、およそ100〜230字の長さです(各例文の下に字数を書いています)。話す速さは人によって違うので、選んだ例文を一度声に出して読み、時間を測っておくと安心です。会の進行で「乾杯は手短に」と言われているときは、真ん中の一言を短くして調整します。
2. 「新年の挨拶 → 一言 → 乾杯」の3段で考える
挨拶の中身に迷ったら、次の3段に当てはめてみてください。
- 新年の挨拶:「あけましておめでとうございます」
- 一言:集まってくれたことへのお礼や、今年の抱負。ここを短く
- 乾杯の発声:「それでは、ご唱和ください。乾杯!」
あれもこれもと詰め込まず、真ん中の「一言」をどうするかだけ考えれば大丈夫です。
3. 自分の立場に合うトーンを選ぶ
同じ乾杯でも、話す人の立場によって合うトーンが変わります。
| 立場 | 合うトーン | ポイント |
|---|---|---|
| 若手・新入社員 | 元気・はきはき | 上手に話そうとせず、一生懸命さを伝える。「僭越ながら」を添えて |
| 中堅・幹事 | てきぱき・気配り | 段取りよく進め、参加者への気づかいを見せる |
| 上司・役職者 | 落ち着き・簡潔 | 会社の方向を一言添えつつ、長引かせない |
【シーン別】新年会の乾杯挨拶 例文集
ここからは、そのまま使える例文です。【】の部分を自分の状況に合わせて書き換えてください。
【基本】会社・職場の新年会
どんな職場の新年会でも使いやすい基本の形です。迷ったらこれを選びましょう。
皆さん、改めまして、あけましておめでとうございます。 本日はお忙しい中、新年会にお集まりいただきありがとうございます。 昨年は皆さんのご協力のおかげで、無事に一年を乗り越えることができました。2027年も、チーム一丸となって【新しい目標】に向かっていきましょう。 とはいえ、本日は新年会です。まずは仕事の話はいったん置いて、皆さんと楽しく過ごしたいと思います。 それでは、お手元のグラスをご準備ください。 【我が社】のさらなる発展と、皆様のご健康を祈念いたしまして、乾杯!
(227字)
「仕事の話はいったん置いて」の一言で、「ここからは楽しんでいいんだ」という空気が生まれます。オンとオフを切り替える、気の利いたフレーズです。
【フォーマル】上司・役員・来賓がいる会
社長や来賓が出席する改まった席で、若手や中堅社員が指名された場合の例文です。丁寧な言葉づかいで、上の立場の人を立てる意識を持ちましょう。
あけましておめでとうございます。 ご指名にあずかりました、【部署名】の【氏名】でございます。僭越ではございますが、乾杯の音頭を取らせていただきます。 本日は、【来賓の方の名前や役職】をはじめ、皆様とお顔を合わせて新年を迎えられたことを、大変うれしく思います。先ほど社長よりいただいた「【社長の話のキーワード】」というお言葉を胸に、本年も一層努めてまいります。 それでは、【会社名】のますますの発展と、ご列席の皆様のご活躍をお祈りして、乾杯!
(207字)
直前に挨拶をした社長や上司の言葉を、一か所だけ引用するのがコツです。話をしっかり聞いていたことが伝わり、その場の流れにも合います。
【カジュアル】同僚・部下との新年会
気心の知れたメンバーの新年会では、堅苦しさをくずして、明るく盛り上げましょう。
皆さん、お疲れさまです!あけましておめでとうございます。 【氏名】です。ご指名ですので、僭越ながら音頭を取らせていただきます。 今日は難しい話は抜きにして、食べて、話して、元気をたくわえて、また明日から一緒にがんばりましょう! それでは、今年もみんなで楽しく仕事ができることを願って、乾杯!
(140字)
「無礼講」は、地位や立場を忘れて楽しむという意味の言葉です。上の立場の人が言うからこそ意味がある言葉なので、部下の立場で使うなら「今日は無礼講とうかがっていますので」とひと言クッションを入れると安心です。
【幹事】進行役が乾杯も担当するとき
幹事が乾杯まで担当する場合は、参加へのお礼と、この後の流れを短く伝えます。
皆さん、あけましておめでとうございます。幹事の【氏名】です。 本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。料理は順番に運ばれてきますので、どうぞゆっくり楽しんでください。 それでは、皆さんのグラスはそろいましたでしょうか。今年も一年、よろしくお願いします。乾杯!
(133字)
【取引先を招く会】主催側として乾杯するとき
取引先やお客様を招いた新年会では、主催側としてお礼を先に伝え、相手の発展を祈る言葉で乾杯します。
皆様、あけましておめでとうございます。【会社名】の【氏名】でございます。 本日はお忙しい中、弊社の新年会にお越しいただき、誠にありがとうございます。旧年中は大変お世話になりました。 本年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。 それでは、ご臨席の皆様のご発展とご健康を祈念いたしまして、乾杯!
(147字)
【地域】町内会・自治会の新年会
町内会など地域の新年会では、会社の言葉を使わず、ご近所どうしの顔なじみに向けたやわらかい挨拶にします。
皆さん、あけましておめでとうございます。【町内会名】の【氏名】です。 昨年も、お祭りや清掃活動など、たくさんの方にご協力いただき、ありがとうございました。 今年も皆さんが元気に、安心して暮らせる町になりますように。それでは、乾杯!
(109字)
【プライベート】友人・趣味の集まり・親戚
いちばんリラックスできる場面です。短く、明るく、感謝を伝えます。
あけましておめでとう! 今年もこうして、みんなと元気に集まれて本当にうれしいです。企画してくれた【幹事の名前】、ありがとう! 2027年も、お互い健康第一で楽しみましょう。 それでは、今年もよろしく!乾杯!
(98字)
コトクマ例文の「乾杯!」の前で、みんながグラスを持てたか一度見回してみてくださいね。その一呼吸があるだけで、声がきれいにそろいますよ。
【2027年版】未年にちなんだ一言
2027年の干支は未(ひつじ)です。日本郵便の年賀切手の案内でも「来年の干支である未(羊)」と紹介されています(日本郵便「令和9年用年賀郵便切手」)。十干と組み合わせた干支では、丁未(ひのとひつじ)にあたります。
干支の性質や運勢を言い切るより、「羊のように」とイメージを借りるくらいが、だれにでも気持ちよく伝わります。例文の真ん中の一言と入れ替えて使ってください。
- チームで進みたいとき:「今年は未年です。羊が群れで進むように、みんなで足並みをそろえていきましょう。」
- 穏やかな一年を願うとき:「未年にちなんで、今年は皆さんにとって穏やかで、実りの多い一年になりますように。」
- ひと笑いほしいとき:「羊は数えると眠くなると言いますが、今日は寝ている場合ではありません。思いきり楽しみましょう!」
避けたい乾杯の挨拶
- 内輪の話:一部の人しかわからない話は、ほかの人が置いていかれます。
- 自慢話・説教:乾杯の場では、楽しく始めることを優先しましょう。
- 忌み言葉:「失う」「終わる」「下がる」などは、新年のお祝いの席では避けると安心です。
急に指名されたときの3ステップ
事前に頼まれず、当日いきなり指名されることもあります。そんなときは、次の3ステップで落ち着いて切り抜けましょう。
- 指名へのお礼:「ご指名ありがとうございます」と言いながら、一呼吸おいて落ち着きます。
- 正直な気持ち:「まさか私が指名されるとは思わず、驚いております」と正直に伝えると、会場がなごみます。
- 短く締める:「準備不足で恐縮ですが」と前置きして、基本の挨拶へつなげます。
本当に言葉が出てこないときは、これだけで十分です。
驚いてうまく言葉が出ませんが、皆さんの笑顔が見られてうれしいです。今年もよろしくお願いします。乾杯!
話す内容だけじゃない!所作とマナー
マイクの持ち方と立ち位置
- 立ち位置:その場で立つ場合は、体ごと会場全体(または主賓)のほうへ向けます。
- マイク:口元から少し離し、あごの下あたりに構えると、顔が隠れず声も通りやすくなります。
目線はゆっくり会場全体へ
一点を見つめたままだと、緊張が伝わりやすくなります。会場の奥から手前へ、ゆっくり見渡すように話すと、全員に語りかけているように見えます。
乾杯のタイミングとグラスの高さ
「乾杯!」と発声する直前に、一瞬だけ間を空け、グラスを目の高さまで上げます。
それでは皆様、ご唱和ください。(一拍おく)乾杯!
この間があることで、参加者がグラスを構える余裕が生まれ、声がそろいやすくなります。目上の方とグラスを合わせるときは、相手のグラスより少し低い位置に当てると丁寧です。
新年会の案内を出す幹事さんは忘年会の案内文・メール例文の新年会への差し替え例、新年会の進行役を任された人は新年会の司会台本も参考にしてください。
よくある質問
新年会の乾杯の挨拶は、だれがするもの?
決まった順番はなく、会社や会によって違います。社長や会長の挨拶のあとに、役員・部長などの上の立場の人や来賓が乾杯をすることもあれば、若手や幹事が任されることもあります。頼まれたときは、自分の立場に合う例文を選べば大丈夫です。
お酒が飲めない場合、乾杯はどうすればいい?
お茶やソフトドリンクで乾杯してかまいません。乾杯の発声役でも同じです。お酒を注がれたときは、口をつけるふりをしてテーブルに置いても、失礼にはあたりません。
締めの挨拶との違いは?
乾杯の挨拶は「これから始まる時間」への期待や今年の抱負を、締めの挨拶は「会へのお礼」を伝えます。乾杯で「本日はありがとうございました」と言ってしまわないよう注意しましょう。中締め・お開きの例文は忘年会の挨拶例文にあります。「一年の締めくくり」を「新年のスタート」に言い換えれば、新年会でも使えます。
メモを見ながら話してもいい?
見ても大丈夫です。小さなメモを手に持ち、ずっと読むのではなく「ちらっと見て、顔を上げて話す」ようにすると、気持ちが伝わりやすくなります。
新年会・年始の挨拶で一緒に読まれている記事
乾杯の挨拶は、完璧なスピーチである必要はありません。参加者が気持ちよくグラスを上げられれば、それで大成功です。
- 忘年会の挨拶例文(乾杯・中締め・お開き):締めの挨拶も頼まれたとき
- 仕事始めの挨拶スピーチ:仕事始めの朝礼で話すとき
- 新年会の司会台本:新年会の進行役を任されたとき
- 仕事始めの挨拶メール:取引先や社内へ新年の挨拶をメールで送るとき
- 忘年会の断り方・返信メール例文:新年会を欠席するときの返信(差し替え例あり)

