年末の予定を立てるときやニュースを見ているときに、「仕事納め」と「御用納め」のどちらを使うべきか迷うことがあるかもしれません。
結論から言うと、仕事納めはその年の仕事を終えること全般を表し、御用納めは官公庁(役所)でその年の仕事を終えることを表す言葉です。なお、官公庁でも仕事納めという表現が使われることがあります。
言葉を選ぶときは、民間か役所かという厳密な区別にとらわれず、使う対象に合わせて選ぶと自然です。自分の職場の話なら「仕事納め」を基本にし、組織で決まった呼び方があればそれに合わせましょう。
国の行政機関における通常執務の日程は、2026年は12月28日(月)までで、年始は2027年1月4日(月)からとなります(詳しくは2026年の日程で解説します)。ただし、民間企業や個別の窓口の日程はそれぞれ異なります。相手に予定を伝えるときは、言葉の響きだけに頼らず、自社や窓口の案内で具体的な日付と時刻を確かめることが大切です。
仕事納めと御用納めの違いは、使う対象の範囲
仕事納めと御用納めの最も大きな違いは、その言葉が対象とする範囲です。
「仕事納め」は、年末にその年の業務を終えることや、その最終日を広く指します。民間の企業だけでなく、官公庁の業務を含めて幅広く使える一般的な言葉です。
一方の「御用納め」は、官公庁でその年の執務(役所での仕事)を終えることや、その日を指します。
2つの言葉の違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 仕事納め | 御用納め |
|---|---|---|
| 読み方 | しごとおさめ | ごようおさめ |
| 意味 | 年末にその年の業務を終えること・その日 | 官公庁でその年の執務(役所での仕事)を終えること・その日 |
| 使う対象 | 民間の職場などに加え、官公庁の使用例もある | 官公庁の年末の業務終了を表す |
| 対になる言葉 | 仕事始め(しごとはじめ) | 御用始め(ごようはじめ) |
(出典:コトバンク 小学館 デジタル大辞泉「仕事納め」、「御用納め」)
「御用」には公の用務を表す意味がある
なぜ役所の仕事を「御用」と呼ぶのかというと、辞書において「御用」には宮中や政府などの「公の用務」を表す意味が含まれているためです(出典:コトバンク 小学館 デジタル大辞泉「御用」)。
言葉を選ぶときは、丁寧さの順位を付けるより、何の仕事の区切りを指すかを考えると分かりやすいでしょう。
役所でも「仕事納め」は使う。呼び方に迷ったときの選び方
「役所で仕事納めと言ったら間違いになるのだろうか」「御用納めのほうが丁寧だからビジネスで使うべきだろうか」と悩む方もいるかもしれません。
官公庁でも「仕事納め」と呼ぶ例があります
民間専用の言葉として二分せず、職場の表記に合わせて選びましょう。
例えば、北海道の公式ウェブサイトでは、知事による職員向けの訓示として「仕事納めのあいさつ」という表記が用いられています。
公務に関わる場面だからといって「仕事納め」が誤りになるわけではありません。普段の職場や取引先とのやり取りで呼び方に迷ったときは、次の基準で選ぶのがおすすめです。
自分の職場の話なら「仕事納め」を基本にする
民間の会社や自分自身の勤務について話すときは、「仕事納め」を使うのが自然で分かりやすい選択です。
- 作例:「弊社の今年の仕事納めは【12月○日】となっております」
- 作例:「私の仕事納めは【12月○日】の予定です」
官公庁の仕事について触れるときは「御用納め」も使われますが、職場や自治体で正式な呼び方が決められている場合は、その表記に合わせるのが確実です。
営業・受付の日を伝えるなら、日付と時刻まで書く
相手に年末年始の予定を知らせる際は、「仕事納め」「御用納め」という言葉だけで済ませないよう注意しましょう。
「仕事納め」という言葉だけでは、「会社の最終営業日」なのか「担当者個人の最終勤務日」なのか、あるいは「何時まで連絡が取れるのか」が相手に正確に伝わらないことがあります。
取引先や顧客へ案内するときは、具体的な日付と時刻を明記するのが実務上の親切な伝え方です。
- 民間の作例:「年内の通常営業は【12月○日○時】まで、年始は【1月○日○時】から再開いたします」
- 官公庁・窓口の作例:「年内の窓口受付は【12月○日○時】まで、年始は【1月○日○時】より開始いたします」
社外に向けた案内文の形式や文例を詳しく確認したい場合は、年末年始休業のお知らせ例文を参考にしてください。
今回確かめたいことを選ぶ
自分の知りたいことに合わせて、おすすめの呼び方と次に確認することを確認できます。
用件別の確認先一覧
上の選択肢の内容は、以下の表でも常時ご確認いただけます。
| 確かめたい用件 | おすすめの呼び方 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 自分・職場の年末最後の仕事について話す | 「仕事納め」を基本にし、職場の呼び方に合わせる | 勤務予定や自社カレンダーで個人の最終出勤日を確認する |
| 官公庁の年末の呼び方を知る | 「御用納め」も「仕事納め」も使われる | 組織や自治体の公式ウェブサイトでの表記を確認する |
| 営業・受付日を相手に知らせる | 最終営業日/最終開庁日と具体的な日付・時刻を書く | 社内で年内最終日時・年始再開日時を確認し、案内に明記する |
| 利用する窓口の日程を調べる | 個別案内の日程を最優先にする | 窓口ごとの公式案内で年末年始の受付日時を確認する |
2026年の仕事納め・御用納めはいつ?国の通常日程は12月28日
国の行政機関における通常執務の日程を基準にすると、2026年末から2027年始のスケジュールは次のようになります。
| 区切り | 国の通常執務を基準にした日程 |
|---|---|
| 年内の通常執務の最終日 | 2026年12月28日(月) |
| 年末年始の休日 | 2026年12月29日(火)〜2027年1月3日(日) |
| 年始の通常執務の開始日 | 2027年1月4日(月) |
国の行政機関では、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号)第1条において、12月29日から翌年1月3日までが休日と定められており、原則として執務を行わないことになっています(法令の効力・沿革は国立国会図書館 日本法令索引で確認)。
2026年のカレンダーを見ると、12月28日は月曜日で、祝日ではありません(出典:内閣府 「国民の祝日について」)。そのため、法律上の休日の前日である12月28日(月)が年内最後の通常執務日となります。
同様に、年始は1月1日(金・祝)から1月3日(日)までが休日にあたり、明けた1月4日(月)が年始最初の通常執務日となります。
会社の最終勤務日や、個別の受付日はそれぞれ確認する
ここで注意したいのは、上記の日程はあくまで国の行政機関の通常執務を基準としたものだということです。
法律が定めているのは国の機関の休日であり、民間企業の仕事納めの日程を一律に決めているわけではありません。民間企業の最終営業日は会社の年間予定や担当部署の案内で、本人の最終出勤日は勤務予定で確かめましょう。
また、行政機関であっても、すべての窓口が同じ日程で動いているとは限りません。
例えば、自治体の窓口の中には土日にも開所している窓口がありますが、年末年始は取扱いが異なる場合があります。一例として、横浜市の「行政サービスコーナー」では、土日も開所しているものの、年末年始(12月29日〜1月3日)は休所となり、証明書の種類によって受付時間が異なる旨が案内されています。
さらに、庁舎内で年末の挨拶式典などを行う場合でも、式典の日付と窓口の開庁日程が異なるケースもあります。手続きや相談で役所を訪れる際は、国の基準日だけで判断せず、必ず利用したい窓口の公式告知を確認しましょう。
自分や相手の「最終日」は、予定表と公式のお知らせで確かめる
年末の予定をスムーズに進めるためには、言葉の意味を知ったうえで、自分や関係者の「実際の最終日」を正しい情報源で確かめることが大切です。
| 確かめたいこと | 最初に見るもの | 確認する内容 |
|---|---|---|
| 自分がその年に最後に働く日 | 勤務シフト・自社の年末カレンダー | 本人の最終勤務日、会社の最終営業日と同じかどうか |
| 取引先や自社の営業日 | 休業のお知らせ・担当部署の案内 | 年内最終営業日と受付終了時刻、年始の営業再開日時 |
| 役所で利用したい窓口 | 対象窓口の公式な年末年始の業務案内 | 該当する業務の最終受付時刻、年始の再開日時、オンライン手続きの可否 |
もし予定表やウェブサイトを見ても分からない場合は、直接その部署や窓口に問い合わせて確認するのが確実です。相手が公表していない日程を推測で判断しないようにしましょう。
年末年始の準備を進める中で、社外にお知らせを出したいときは年末年始休業のお知らせ例文、取引先や社内にお礼の連絡を入れたいときは年末の挨拶メール例文を活用してください。
「納会」と仕事納めの違い
「仕事納め」はその年の業務を終えることやその日を指しますが、「納会(のうかい)」は一年間の締めくくりとして社内などで開かれる会合やイベントを指します。仕事納めの日の終業後に納会を開く職場もありますが、開催するかどうかや日時は職場によって異なります。納会の進め方や乾杯の挨拶について知りたいときは、納会とはをご覧ください。
仕事納めはその年の仕事を終えること全般、御用納めは官公庁で仕事を終えることを表す言葉です。言葉の違いを把握したうえで、自分の職場では「仕事納め」を基本にしつつ、実際の日程は自社のカレンダーや公式の案内に基づいて確認しましょう。

